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「園和幼稚園の廃止条例」に反対討論 
 12月議会が終わりました。公立幼稚園の「市立幼稚園教育プログラム」で幼稚園が統廃合されました、暫定園として残っていた「園和幼稚園」の廃止が決まりました。地域のお母さんたちが「幼稚園を残して」という思いでこの4年間、署名運動や陳情・請願が提出されました。その願いが叶うことなく、廃園の決定が決まってしまいました。
 共産党議員団は、議会で「地域の幼稚園残せの声を、市は聞くべきだ」と、園田のお母さんたちを応援しましたが、賛成多数で園和幼稚園の廃止が採択されてしまいました。泣き崩れるお母さんたちの姿を忘れることができません。
 共産党議員団からは、辻議員が満身の怒りを込めて反対討論をしました。その全文を紹介します。

討論する辻議員、 感動の反対討論でした


『 議案第127号、市立幼稚園の設置・管理条例の一部改正についてです。「幼稚園教育振興プログラム」にもとづいて、園和幼稚園を廃園にする条例案です。同時に、「請願第2号 園和幼稚園の耐震化工事の早期実施等についての請願」も審査されました。同請願は、「市立幼稚園教育振興プログラムの運用改善等」をもとめた陳情10号とは違って、「1 市立幼稚園教育振興プログラムにおいて、27年度までに判断するとしていた暫定園(園和幼稚園)の耐震化工事を、今年度の園児募集結果に関わらず、直ちに着手すること」と、「2 園和幼稚園の存廃の判断を耐震化工事完了後まで留保し、入園募集者数の増加に向けた積極的な取り組みを進めること」を求めたものであり、共産党議員団は、公明党、緑のかけはし、維新の会の議員とともに紹介議員となりました。

 平成24年に「教育振興プログラム」が打ち出されて4年。故・田村征雄議員も園和幼稚園の存続をもとめ続けました。なによりも、4年間、園和幼稚園を残してほしい、なんとかして存続させるために園児募集に、教育委員会との対話に、努力を重ねてこられた市民のみなさんに敬意を表するものです。とかく、公務員への風当たりが強い昨今の風潮の中で、公立幼稚園の存続を願う市民がおられることは、本来、公務員冥利につきるものではないでしょうか。教育委員会の仕事は、保護者の願いを最大限尊重し、良い教育施設で良い教育をすすめることだと思います。委員会の中で、「請願趣旨が事実と異なる」という指摘がありました。趣旨に書かれたのは、請願者の認識であることは事実です。審査を通じて当局の動きが報告されましたが、請願者には伝わっていなかったことになります。伝わっていなければ、請願者らが不信感をもつのは当然です。請願者がまとめられた「園和幼稚園に関する資料」を見させていただきました。教育委員会の行動に対して、請願者らがどう受け止めたのか、不信に思った数々がつづられています。

 9月議会で「尼崎市自治のまちづくり条例」が可決され、10月8日から施行されました。条例の前文では「ともに学び、考え、それぞれの力を出し合い、誰もが希望と誇りを持って健やかに暮らしていくことができる尼崎を築いていきましょう。」「基本理念」としては、「対話を重ねること及び合意に向けて努力を積み重ねることを、まちづくりへの参画及び協働によるまちづくりの基本とすること。」また責務についての市長等の項では、「まちづくりに関して、知識を深め、及び技能を向上させるとともに、市民等の立場を理解し、柔軟な発想を持つこと。」と書かれています。「自治まちづくり条例」が施行されて、初めての議会で不信を持たれる対応であったことを反省すべきだと指摘するものです。

 「H27年度までに耐震化の判断をする」ということが、議論になりました。平成25年の田村議員の質問にたいしての答弁が発端ですが、当局は「判断結果がおくれたこと」をくり返しお詫びをする一方で、結局は、ずるずると引き延ばし、2年連続の定員割れを待っていたのではありませんか。委員会では、答弁内容を履行することなく、ころころと変えることへの指摘もありました。議員は、いったい何を信頼すればいいのでしょうか。私は、15日の文教委員会を傍聴に行きました。請願者の方は、泣いておられました。4年間、ず〜っと「園和幼稚園を良くしたい」「残したい」との思いで、普通の市民ががんばって来られたんです。4会派が紹介議員になったことは、ひとすじの「希望の光」が見えた思いだったでしょう。前日まで「請願に賛成する」「大丈夫だから」と議員から聞かされ、希望と期待に胸ふくらませ、傍聴した委員会で、奈落に突き落とされました。希望を見せられただけに、その落差は、あまりにも残酷です。今朝も玄関で「最後まであきらめない」とけなげに言われてました。市制100周年の年が、市民の涙で終わっていいのでしょうか。討論の最後に、申し添えます。良心にしたがって、行動されるよう願って、私の討論を終わります。』

masakiichiko | - | - | - |

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