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奈良県で『自治体学校』が開催中です
 7月23日〜25日まで自治体学校が開催されています。議員になってから毎年参加して学習しています。地方自治にあり方について学びます。今年は震災からの復興、原発問題を考えるが主なテーマです。
 今年は奈良であるので日帰りでした、近鉄奈良で降りて歩くこと20分『県立奈良大学』に着きましたが誰もいないし、門が閉まっています。同僚の義村議員に電話すると「今日は大学じゃなくて、文化会館やで」とのこと、資料を見ると1日目が文化会館、2日目が奈良大学となっていました。急いで文化会館めがけて歩きました。近鉄奈良駅のすぐそばです。サンダルのかかとは取れるし散々な目に合ってやっと到着しました。

 記念講演の石川康宏先生(神戸女子大学)の『憲法どおりの日本社会をつくる―人間の復興か資本の論理か―』
 東日本大震災は天災であるが、東京電力の原発事故は資本主義が生み出した人災である。原発推進で生み出される巨額の利益のために、福島県は人が住めない町となったことを指摘されていました。
 世界経済から見ても日本の景気の落ち込み、一部の大企業が労働者の雇用や賃金形態を変え利益を生んできた。また復興に際しても財界の利益第一主義で、東北を『新しい日本創生』として先進モデルとして、国際競争力のある、国内外に誇れる経済圏を創生するとして復興しようと、財界と政府の思惑があること、農漁業を大資本のもと安く雇用される労働者に転化させる、東北から道州制を持ち込もうとしていることも明らかになっています。
 復興の財源は国民の負担で、民主党政権がおこなってきた高校授業料無償化の廃止などの政策も白紙に戻し、消費税増税を求めている。復興と言う名で日本全体を国民の生活をどのようにしようとしているのでしょうか?
 復興の財源は、大企業の内部留保を活用する。内需をしっかり育てること、内需の最大勢力である個人消費の拡大には、正規雇用の拡大と賃上げの推進、社会保障の拡充などが必要です。憲法が定めた国つくりをすること。とりわけ憲法第25条・26条・28条を今こそ生かすことが必要である。
 新しい日本をつくるためには、国民が政治に強くなることが大切だと行くことです。『復興は資本の論理とのたたかい』です。そのたたかいに勝つためには市民の力が必要で、それにはしっかりと学ぶことが不可欠です。
 石川先生の話は、難しい内容をわかりやすく、学生に話すように情熱的に、話の中に吸い込まれるような魅力的な内容でした。しっかりと学習して市民生活を守る、憲法が詠っている人権尊重の立場を堅持できる社会を築いて行かなければと意欲が沸いてくる講演でした。

リレートークは、高すぎる国民健康保険によって保険料が払えない、医療にかかれない実態調査を元に、引き下げ運動にがんばっている『大阪社会保障推進協議会の寺内順子さん。住宅リフォーム助成制度の実現で、地域経済の振興を求める運動の現状を報告された、京都建築労働組合の池田和弘さん。
カウンターを越えて市民の中へ、市職員が市民とともに歩む街づくりの観点で報告された、京都市職員労働組合の小林竜雄さん。3氏の報告は、市民の暮らしの実態を掴む、具体的は調査結果を元に、自治体の役割また自治を動かすのは市民の声であるという話には説得力があります。私が所属している経済環境市民委員会にかかわる内容で、とても興味深いものでした。
 また福島県自治体問題研究所の小川秀雄さんの『福島原発事故と復興について』と岩手自治労連中央執行委員長の佐藤一則さんの『大震災に負けない、あきらめず希望をもって地域再生・復興・地域住民とともに歩む自治体労働者に』は被災された地域住民の実態は、壮絶な天災・人災とのたたかいでした。住む場所をなくし、家族をなくし、地域をなくし働く場所をなくした人たちに住民の奉仕者として働く自治体職員の役割、そしてあまりにも少ない職員の不眠不休で働く実態を告発されました。
 災害に強い街づくりは、医療、福祉が要になる、そこで働く職員をなんとしても大切にされなければならないことを体験を下に涙ながらに報告されました。
 こんなに不況で仕事がない、賃金が安い社会の中で、公務員バッシングややっかみがあります。でも地域の住民の暮らしと命を支える自治体職員を減らすことは自ら住民の首を絞めることになります。職員も住民のもとに足を運び、住民の目に見える働きをしなければ存在意義を認めてもらえないと思います。議員も同じです。住民の奉仕者という役割を果たさなければなりません。
 学習会でのつたない私の感想です。いい勉強の機会を与えていただきました。感謝します。
 

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