私の一般質問が終わりました。今回は「準要保護世帯の就学援助について」「子どもの育ちに係る支援センターについて」「住宅家賃補助について」の3点を質問しました。 今日は就学援助の質問を掲載します。読んでくださいね。答弁も載せています。
質問中です
今回は「準要保護世帯の就学援助費について」と「子どもの育ちに係る支援センターについて」「住宅家賃補助について」、市のお考えを聞いていきます。
まず最初は、準要保護世帯の就学援助についてです。私はこれまで「子どもの貧困」を取り上げ、市の政策の重点課題と位置づけ、子育て支援の改善と拡充を求めてきました。就学援助制度は、公立の小中学校に就学する児童生徒が、誰もが楽しく勉強ができるよう、学用品、修学旅行、給食等の費用の支払いに困っている保護者に対して、その費用の一部を援助する、国の制度であり、全国の公立小中学校で実施しているものです。
就学援助には、要保護・準要保護があります。要保護は国の制度として、生活保護世帯の子どもが対象です。準要保護は、ひとり親家庭等に支給される児童扶養手当の支給を受けている人、生活保護基準の1.1倍から1.5倍の間としているところが多く、尼崎市は1.4倍の基準を設けています。尼崎市と阪神間他都市の就学援助の利用率を見ると、小中学校全体では2015年度のデーターで比較すると、西宮市16.3%、伊丹市16.1%、宝塚市12.6%、川西市14.3%、芦屋市9.6%、三田市7.8%、猪名川町7.5%であり、その中でも尼崎市は25.0%と阪神間では跳びぬけて支援を受けている子どもが多く、子どもの貧困にとらえなおすと深刻な状況です。
最初の質問です。尼崎市の就学援助率が兵庫県でも跳びぬけて高くなっている現実について、また就学援助制度のあり方と併せて、市長の見解をお答えください。
答弁
就学援助制度は、学校教育法の規定に基づき、経済的理由により就学困難な市立小中学校の児童生徒の保護者に対し、義務教育の円滑な実施に資することを目的として、学用品費等教育費の一部を援助するものであり、教育の機会均等を担保する措置であると考えております。なお、本市の就学援助率につきましては、審査基準における一定の所得要件を下回る世帯の割合が周辺自治体に比べて、その率が高いものと考えております。以上
私は今回、就学援助の中でも入学準備金についての質問を行います。入学準備金は、経済的理由で就学が困難な公立小中学校の新入学生を対象に、ランドセルや制服などの購入費用として支給されるものです。しかしこれまでは新年度になって申請・所得審査を行うために、支給時期が7月支給になっています。「これでは入学のための学用品の準備、制服の支払いができない」と全国で不満の声が上がっています。
昨年、文部科学省は国民の声と運動の後押しがあり、入学準備金を今年度から増額し、生活保護を必要とする要保護児童生徒への入学前支給が可能になりました。これを受け尼崎市も2014年から生活保護世帯の、入学準備金は小学生が20,470円から40,600円に、中学生が23,550円から47,400円に増額し生活扶助として支給され、入学前の3月の支給になりました。就学援助を必要とする世帯にとっては、新しい学校生活に希望が見える、喜ばしい制度拡充です。しかし準要保護世帯の就学援助は、国の三位一体の改革により財源が地方交付税化され、援助額や支給時期についても各自治体の裁量に任されています。
今年の3月議会で、私は準要保護世帯にも、要保護世帯同様に入学準備金の増額・支給時期を入学前にするように求めました。教育長は「国の動向を注視し、検討していく」と答弁されています。
教育長の午前中の答弁では、「支給時期については、申請方法や財源、システムの調整をした上で、実施に向けて検討をする」という答弁でした。ぜひ、早急に・来年からでも進めてほしいと思います。福島議員と重なる部分もありますが、御了承下さい。
質問します。教育長は、国の動向を見て検討すると言われました。3月以降どのように検討を深められたのでしょうか? 入学準備金の増額と支給時期、それぞれについてお答えください。
答弁 準要保護世帯の入学準備金の増額及び前倒し支給につきましては、3月以降、要保護児童生徒の援助費にかかる補助金要綱改正など国の動向を含め、中核市及び阪神間の動向等情報収集に努めてまいりました。その結果、支給時期につきましては、新入生の申し込み手続き、支給後に市外へ転居した場合の取り扱い、審査を前々年の所得で行うことなど、新たな制度の構築が課題となっているものの、教育委員会といたしましては、本市の現状等を踏まえながら、全般的な課題整理を行い、入学前支給の実施に向けて検討を進めてまいります。一方、入学準備金の増額につきましては、各市の動向等一定把握はしておりますが、本市の場合、恒久的に約3,000万円の財源が新たに必要となりますことから、財政状況も踏まえますと早期の実現は厳しい状況にあります。(以上)
2問目の最初は、就学援助についてです.2015年では、尼崎市の要保護児童生徒は1308人、準要保護児童生徒は6597人です。準要保護世帯が圧倒的に多い中で、尼崎市の場合は入学準備金の増額には、一定の財源が必要です。しかし入学準備金の支給時期を早めること、これは財源を伴うものではありません。最初の年だけは2年分予算が必要ですが、その後は通常通りです。
就学援助とは別の制度として切り離す、申請時期を早める、前年度の収入状況で審査をするなど、先進事例を参考にできるはずです。
西宮市や京都市では、来年の新入生から前倒し支給するために、この9月議会で補正予算が出されます。
また、入学準備金が小中学校とも増額になったのは、近隣都市では伊丹市、神戸市、芦屋市、川西市、姫路市と猪名川町です。増額していないのが、西宮市、明石市、そして尼崎市です。宝塚市と三田市は庁内で前向きに検討中とのことです。近隣都市だけでもこれだけの自治体で、増額を表明しています。
質問します。近隣都市でも、入学準備金の前倒し、増額を開始しています。尼崎市は教育・就学援助でもまた遅れが生じました。これで「子育て中のファミリー世帯の転入定住を目指す街」と言えますか。市長は、これでいいと思っておられますか。お答えください。
1年2年と遅れを長引かせたら、要保護・準要保護世帯の支援に格差が生まれます。地域間格差ももたらします。入学準備金の入学前支給と増額どちらも行うべきです。教育長は3000万円がかかると言われました。しかしそれ以上に子どもの尊厳、教育の公平性・均等性が問われる問題です。一時的に教育振興基金から借り入れてでも行うべきです。
質問します。子どもの貧困が多い尼崎市だからこそ、入学準備金の3月支給、また増額を一刻も早く行うべきです。いかがですか。
答弁「子育てファミリー世帯を中心とした現役世代の定住・転入の促進」につきましては、総合計画や総合戦略の中で最重要視している目標であり、教育環境の全般的な向上が、子育てファミリー世帯の定住・転入を促進する要素の一つにはなるものと考えております。こうしたことから、先ほども申し上げましたとおり、入学準備金につきましては、全般的な課題整理をしながら、入学前支給の実施に向けて検討を進めてまいります。一方、増額につきましては、新たな財源が恒久的に必要となりますことから、早期の実現は困難であると考えております。(以上)
第3登壇 (言い切り)
就学援助入学準備金については、尼崎市は重点施策として「ファミリー世帯の転入定住をめざす」と言ってる割には、子どもの医療費の無料化ができない。就学援助の入学準備金の増額はしない。保育所の待機児も多い。いったい何を持ってファミリー世帯を呼び込みむのか。たいへん疑問です。
就学援助の充実によって、どんなに子どもが喜ぶでしょうか。保護者がどれだけ助かるでしょうでしょう。そんな子どもの笑顔を見たいと思いませんか。私はその笑顔が見られるようにこれからも訴え続けます。
masakiichiko | - | - | - |