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3日間の自治体学校に参加しました
 今年の自治体学校は、神戸で開催されました。昨年は金沢市で行われ2泊3日の研修でしたが、今回は近場での開催で、3日間通いで参加しました。
 1日目の記念講演では、大阪市立大学名誉教授の加茂利男先生の公演でした。「日本型人口減少社会と『地域の再生』 不安と混迷の時代をどう生きるか」
先進国の人口増減パターンをみると、アメリカの際限もないくらい人口が突出しています。それは移民の受け入れの数が大きく増えたためです。ヨーロッパの先進国では、人口は横ばい状態で停滞していますが、日本のようには減っていません。その理由は移民の流入です。
 日本の人口減少は、先進国でも突出しています。この原因の一つに、出生率の減少によるものです。OECDは、国際共同研究の結果として、出生率の回復には、子どもを持つ家庭への税控除、児童手当、育児休業、保育所の増設などの家族政策を国全体で行うことが必要であり、こういう政策は相当な効果を発揮するという見方を打ち出しています。日本の地方創生の政策は、個々の自治体に地方版総合戦略をつくらせ「地方創生競争」をさせるというやり方が基本です。各自治体同士の人口争奪ゲームを起こして、足の引っ張り合いにならざるを得ない状況になっている。出生率を全体として底上げをする国の政策がどうしても必要だと、加茂教授は指摘されました。とても興味深い公演でした。

 パネルディスカッションでは、沖縄の人々のくらしの困難さと、戦後71年間アメリカの基地があるゆえの沖縄の長いたたかいは、日本政府に見放された政府とのたたかいでもあったと、沖縄の歴史とともに3人のパネラーの告発がありました。これは沖縄だけの問題ではなく、私たち日本人のたたかいにしていかなければなりません。

 2日目は分科会で、私は「子どもの成長を保障する社会保障―保育・子どもの医療費・就学援助―」に参加しました。昨年と同じ内容だったので、「違う分科会にしたらよかった」と内心思いました。各自治体の子どもの貧困、保育の充実を求める運動、就学援助と子どもの医療費の無料化の拡充を求める運動の状況や市民の要求に答えようとしない県や市の対応がリアルに報告されました。私が一般質問で要求・質問してきたことが、全国津々浦々で展開されついることに力強く感じました。そして私も確信をもって、これからも議会での要求と運動を展開していこうと思いました。

 最後の3日目の特別講演では、愛知大学地域政策学部教授の西堀喜久夫先生の公演でした。「自然災害からの復興と地域連携―防災政策からの事前復興政策へ―」でした。災害時の復興には受援力が必要である。人間に例えると人間は他人の助けを求めることで初めて自立することができる。人間は自立していなければ、社会の中で自分は何をどのように助けてほしいのかがわからず、人に助けを求めることができない。人は単独で生きているわけではなく、社会関係をもって生きている。自分が何を助けてほしいのかということは、自分は何ができ、何ができないのか認識しているということだから、そのような人を自立しているという。
 尼崎市のように、東日本大震災以降ずっと被災地に職員を派遣し、支援をつづけていること。熊本地震では被災地には、救済・復興のためには何が必要か、その時、判断して先導的に支援を行ってきました。そんな経験を生かして、今度は防災訓練の中で、支援自治体、県、国に何を要請し、また自らできることは何かを日ごろから講じておく、復興対策の手順を準備しておくことが、究極の事前復興である。という、まさしく目からウロコでした。

 来年の自治体学校は、どこであるのかはまだ決まっていません。来年も新しい発見・学びが楽しみです。しかし来年は、自治体学校の開催の前に「尼崎市議選」があります。自治体学校に来年はいけるかもわかりませんが、行けるように頑張ります。

masakiichiko | - | - | - |

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